◆マニ50 2223
▼実車について
この車は、1981年7月20日富士重工で製造され名古屋客貨車区に新製配置されました。
1987年2月9日に廃車されるまでの6年弱の短い期間を名古屋で過ごしました。
私が北海道に居た頃は丁度旧形客車が終焉を迎えていた時期でした。
そして偶然乗った列車に連結されていたのがこの車だったのです。







▼改造点
トミーのマニ50は0番代車をプロトタイプにしているため、100番代の2223を模型化するために「1」を行いました。
それ以外は今回の編成の標準仕様とも言うべき工作です。
1.2・3位側の乗務員扉の交換
2.2・3位側妻面にステップを取り付け
3.補助踏段の取り付け
4.ベンチレーターの交換
5.TNカプラー化
6.室内灯取り付け







▼1.2・3位側の乗務員扉の交換
前述したように、トミーのマニ50のプロトタイプは0番代で、乗務員扉は4枚ともHゴム支持。
しかし、100番代車は2・3位側のものが金属押さえになっていて外観上目立つため、これをトミー製オハフ50から持ってくることにしました。
まず、マニ50から乗務員扉をデザインナイフで切除し、オハフから持ってきた乗務員扉を嵌め込むという作業なのですが、今回ここがもっとも苦労した所です。
ボディに傷をつけるなどして、3輌のマニが犠牲になりました。オハフはジャンク品があったのでそこから切り出して状態のいいものを選びました。
また、ここの部分の窓パーツもオハフから持ってきたのですが、このパーツはオハフの妻面窓と側面窓が一体になっている代物なので切り取りには苦労しました。
窓部分に近い所をニッパーで切り、ひびが入って使えなくなるという失敗も何度もしましたが、2枚は何とか確保し塗装後取り付けました。
▼2.2・3位側妻面にステップを取り付け
このマニは今回作成の編成中最後尾とはならないので、テールライトの取り付けは見送ったのですが、技術力向上のためステップは取り付けることにしました。
種車にモールドされているステップを削り、開孔してステップを取り付ける作業。
気をつけるべきは近くにモールドされている「幌吊り」まで削らないことぐらい。
ステップとして使用したのはJNMAで購入したカワマタのKA-019に含まれている幅0.75mmで取り付け足が短い手すり。
▼3.補助踏段の取り付け
複雑な形をしている乗務員扉下のステップ。
ちゃんとこの形のパーツも出ています。マリーンファクトリーのFP-502というのがそれです。
床下にTNカプラー取り付けを行った後、パーツの厚みの分だけ床下を削ったうえで瞬間接着剤で固定しました。
▼4.ベンチレーターの交換
この編成の他の客車でベンチレーターの交換を実施しています。編成の統一化のために実施しましたが、これもまた要らぬ苦労をした気がします。
一体モールドのベンチレータ切除後、穴のあいた屋根を埋め、再度ベンチレータ取り付け用の穴を開けるという作業ですが、開孔の際に埋めた部分が陥没するなどしてここも苦労をしました。
後から取り付けたベンチレーターはトミー製のPB-103。
▼5.TNカプラー化
トミー50系客車のうち、旅客車は板谷峠セットの際にリニューアルされましたが、マニは金属車輪化された程度しか旧製品と変わっていないようで、当然ボディマウントTNカプラーには非対応です。
ボディマウント化にはガレージマニアというメーカーのTNカプラーアダプターを使っています。
端梁の加工は省略しています。
0371密自連型TNカプラーを自連のように見せるために一部を切欠いた物を使用しています。
▼6.室内灯取り付け
指定どおり品番0785の白色室内照明ユニットを組み込みましたが、バネの無い側が下がるのはどうにかせねばなりません。
今後何らかの支えを作成するつもりですが、そんなものが必要のないように設計してほしいものです。







▼その他の工作
形式・車番・「荷物」の標記のインレタは付属のものを使用しました。
しかし「荷物」標記の転写を修正したときに、一緒に塗装まで剥離させてしまったので、再塗装を余儀なくされました。
GMの青15号を何度も吹き付けて段差を消し、紙やすりで境目を目立たなくしてその上からクレオスの181番スーパークリヤー半光沢を吹いて誤魔化しました。
屋根はきつめにウェザリングを施しましたが、これもベンチレーター付近の剥離を目立たなくするために行ったもの。
基本はGSIクレオス水性カラーH-343のスートです。国鉄末期とは言え、やり過ぎかと反省しています。
床下と台車にはハンブロール62マットレザーを吹き付け。
名ナコの標記はくろま屋のものです。
▼総括
マニ50 100番代は今後もう1輌作成の予定ですが、あまり汚れていないように作成して区別しようと思います。
他があるので、随分先になりそうです。
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