◆オハフ46 503
▼実車について
1953年8月10日に日車支店にて製造されたスハ43 278がルーツです。。
鹿児島に新製配置後、四国に移り1962年9月26日付けで多度津工場で台車を振替えられオハ47 82と改番されます。
その後1967年3月15日付けで大宮工場で緩急車化改造を受けてオハフ46 15となり、3度目の改造となる北海道向け改造を五稜郭工場で1974年1月30日付けで施され函館に配置されます。
九州・四国・本州・北海道と渡り歩き、1987年2月18日付けで廃車されました。







▼改造点
3輌目となるスハ43系の改造ですが、今回はリニューアル後の製品を種車とします。
最初の生産時は予約が遅れたため、量販店では手に入れられずGM下北沢店で最初のスハ・スハフを手に入れました。
以下が改造内容です。
  1. 客用扉・トイレ・洗面所窓の交換
  2. 室内の塗装と加工
  3. TNカプラー化
  4. 室内灯取り付け
  5. テールランプの取付け及びon/off機構付き点灯化















▼1.客用扉・トイレ・洗面所窓の交換
カトーの新製品スハ43は客用扉はHゴム支持縦長窓付きのものです。
503そのものの画像を見つけることは出来なかったのですが、他のオハフ46 500番台をwebや手持ちの資料で調べたところ、その全てが縦長ではないHゴム支持の扉であることから銀河のN-131乗客扉スハ43系(Hゴム窓)を取り付けました。
銀河モデルのスハ43系用客用扉のパーツは、リニューアル以前の製品には無加工で取り付けられます。
しかし、客用扉脇の手摺がモールドされているリニューアル後のそれにはそのままでは取り付けられません。
金属のパーツを加工するより、プラ製の車体を加工したほうが容易いと思われるので、モールドされている手摺の裏を削ります。
このとき用いたのは、マイナスの時計用ドライバーの先端を鋭利にした鑿。
周囲を傷つけないように注意しながら作業し、何度も扉を当てて確認しながら徐々に削っていきました。
今回もトイレ窓、洗面所窓は銀河のパーツは使用せず、以下のものを使用しました。
トイレ窓:KATOスロ62トイレ窓
洗面所窓:TOMIXサロ165洗面所窓
これらの工作は、いったんプラ板で該当する窓をいったん埋めて、その後あけ直すという作業を行っています。














▼2.室内の塗装と加工
今回はは北東荷2さんの「模型のつくりかた」内の「KATO 新スハ43系」の記事を参考にさせていただきました。
工作の詳細は幣brogの記事をご覧ください。







▼3.TNカプラー化
スハ45 44と同様の作業を行いました。
▼4.室内灯取り付け
工作の詳細は幣brogの記事をご覧ください。
▼5.テールランプの取付け及びon/off機構付き点灯化
模型化する編成で、端に位置するためテールライトの点灯化を目指しました。
また、編成の写真が無いためオハフ自体の向きが不明でした。
今後判明した場合、点灯するエンドが編成の内側に向くことも考えられます。
このことから、両エンドのon/off機構付き点灯化を実施しました。







幣brogの記事で書いたように基板自作の自信が無く、TOMIXのDD51ヘッドライト用基板0726を使っています。
KATOの基板も検討の俎上には上ったのですが、スイッチもそのまま使えるということでこちらを採用しました。
破壊したLEDの代わりにチップLEDを取り付けたのが下の画像。







基板はスイッチを活かすために逆さにして取り付けます。
電気を苦手としているもので、基板を逆さにさえすれば極性が逆になってヘッドライトとして点灯するものがテールライトとして点灯するものだと思っていました。
そういう配線にはなってはおらず、あくまで進行方向に向かって点灯するので、スハ43付属の銅板に別の0.1ミリの銅板を直角にハンダ付けして導電板とし、テールライトとして発光するようにしました。
なお、スイッチは水タンクに開けた穴から竹串で操作します。














テールライトはスハフ44 20と同じくTAVASA製のPN031旧形客車用尾灯を使用しました。
導光材は2×2mmのアクリル角棒を切断し【参考】塗装した上で床に接着したのがしたの画像です。














▼その他の工作
車体色はマッハの13番艶消青15号。
車体の各種標記は今回は全てキシャ会社製品を用いています。
これも客用扉の下には銀河モデルのN-030ステップを、カワマタの幅0.75ミリの手摺で車掌室側の車端と屋根には屋根への昇降ステップを取り付けました。
昇降ステップを取り付ける前に、鳳車輌製造001架線注意札ステッカーを貼りました。
幌やステップは取り付け前に一度軽くウェザリングして置き、車体と一体化させた後にもう一度吹いています。
ウェザリングは今回は「軽め」に行いましたが、いまいち汚れ方が不自然になってしまい、「軽めでかつリアル」な質感が今後の課題です。
使用色・場所はいつものパターンなので割愛します。







▼総括
オハフ46 500番台は残っている資料を見る限りでは、車軸発電機及び大型蓄電池交換への交換も行われなかったようなので、工事は行いませんでした。
上記のとおり、客用扉の形状も不明なので特定番号というよりもあくまで「タイプ」です。
今後資料が出てきたらそれに応じて改造したいと思っています。
▼参考資料
鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル 2002年6月号』『同7月号』
ネコパブリッシング『レールマガジン 1986年2月号』
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