◆スハフ44 20
▼実車について
1954年2月10日汽車会社製。札幌に新製配置され、最後は函館で迎えました。
一応これも特定番号です。
種車は、KATO5019-2 スハフ42(ブルー)の車体及び窓とASSYで入手した5019-3の床下、すなわち11-204新室内灯対応のものを使用しています。







▼改造点
今回の主となる工作点は、スハ45 44とほぼ同じものですが、トイレ・洗面所窓の部分は銀河のパーツを用いていません。
また、車掌室付きのためそれに付帯する工作が有ります。
1.客用扉・トイレ・洗面所窓の交換
2.蓄電池箱の大型化
3.車軸発電機の取り替え
4.室内の塗装
5.ベンチレーターの交換
6.TNカプラー化
7.室内灯取り付け
8.テールランプの交換










▼1.客用扉・トイレ・洗面所窓の交換
カトーの旧製品スハフ42は客用扉はプレス製のものですが、スハフ44 20はHゴム支持縦長窓付きのそれ。
新製品を利用すれば、扉交換の必要は無かったのですが、発売前に工作を開始したため銀河のN-132乗客扉スハ43系(Hゴム大窓)を使用しています。
トイレ窓、洗面所窓は銀河のパーツは使用せず手持ちの車輌等から物色し、以下のものを使用しました。
トイレ窓:KATOスロ62トイレ窓
洗面所窓:KATOサロ455洗面所窓
これらの工作は、いったんプラ板で該当する窓をいったん埋めて、その後あけ直すという作業を行っています。
トイレ窓の側の隙間が目立ちます。少し気になりますが我慢です。
▼2.蓄電池箱の大型化
スハ45 44と同様の作業を行いました。
▼3.車軸発電機の取り替え
スハフ44 20の車軸発電機は台車マウントタイプ。
こちらはキングスホビーのパーツKPP-016TR47・TR50用歯車式発電機を使用し、瞬間接着剤で取り付けました。
▼4.室内の塗装
これもスハ45 44と同様に、仕切り用にMrカラー45セールカラーを塗り、それをマスキングして通路用にニュートラルグレーを吹き付け。
最後に座席以外をマスキングして、タミヤのアクリルXF-8を吹き付けました。










▼5.ベンチレーターの交換
スハ45 44と同様の作業を行いました。
▼6.TNカプラー化
スハ45 44と同様の作業を行いました。
▼7.室内灯取り付け
スハ45 44と同様の作業を行いました。
▼8.テールランプの交換
これは編成の中間に連結するため、テールライトの点灯は考えませんでした。
このことがリニューアル後の製品を利用する必要性を感じることが少なくなった大きな要因です。
ただし旧製品はテールランプはモールドによる表現なので、ここはパーツに替えます。
TAVASA製のPN031旧形客車用尾灯を使用しました。







▼その他の工作
車体色はマッハの13番艶消青15号。
ウェザリングはスハ45 44に比べると「軽め」に行うつもりだったのですが、吹いているうちにあまり変わらなくなってしまいました。使用したのは同車と同じくGSIクレオス水性カラーH-343のスートを屋根に、床下と台車にはハンブロール62マットレザーを吹き付け。
こちらはアルミサッシを、タミヤエナメルのクロームシルバーで筆塗り。
また、Hゴム部分にはこれもタミヤエナメルのフラットホワイトを筆塗り。
各種標記はスハ45と同じものを使用しました。
転写後、クレオスの181番スーパークリヤー半光沢を吹き付け。これは車体の修正部分を出来るだけ目立たせないようにと「半光沢」を選択したわけですが、期待したほどの効果というよりも、当方の犯した失敗がひどすぎたためにどうにもならなかったというのが事実です。
これも客用扉の下には、銀河モデルのN-030ステップの取り付けしろを折り曲げボディに瞬間接着剤で貼り付けました。車掌室側の扉下のものが台車に干渉するのではと不安でしたが、とりあえずS280のカーブはクリヤーしました。
車掌室側の車端と屋根には屋根への昇降ステップを取り付けました。これはカワマタのKA-019DC・PC前面・妻面パーツの中のGという幅0.75ミリの手摺を使用しています。
このくらいの幅が適当だろうと思って選んだのですが、穴あけには苦労しました。あまりやりたくない作業です。
また妻面には、北海道の車輌に数多く見られた「架線注意」のプレートを貼りました。これは鳳車輌製造001架線注意札ステッカーを利用しました。このステッカーの説明書にはクリヤーを吹いた後に貼付せよとあるのでそのとおりにし、その後前述のスートを軽く吹きました。
車端の車掌室窓は嵌め込みにしてあります。これはドア交換で不要になったその部分の窓を、車掌室の窓に合わせて削ったものです。
▼総括
前述のとおりリニューアル製品発売前に工作を開始したため、途中でリニューアル後の製品に種車を替えて仕切りなおしも考えました。
しかし、屋根や車体に数多の穴を開け手摺を生やした仕掛品には、変な言葉ですが「愛着」がわいていました。
結局時間はかかりましたが、どうにか完成にもって行くことが出来ました。
あと機関車を含めて4輌完成させないとと思うと少し気が重くなります。
▼参考資料
鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル 2002年6月号』『同7月号』
ネコパブリッシング『レールマガジン 1986年2月号』
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